2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震の記憶は、いまだに忘れることができません。
午前3時8分に震度7という巨大地震が北海道を襲いました。
それに続く、ブラックアウトという事態になるということは、道民の誰しもが想像もしていませんでした。
震源とは離れた札幌でも、場所によっては甚大な被害にみまわれました。
今回は、北海道胆振東部地震を教訓に、停電や断水などの可能性に対する備えについて解説していきたいと思います。
北海道胆振東部地震の発生時
まず始めに、北海道胆振東部地震が発生した当時のことから振り返っていきたいと思います。
私は札幌市内の15階建てのマンションの十数階に住んでいます。
地震が発生する直前に何となく目が覚め、軽い揺れを感じたような気がしました。
その直後に、何とも恐ろしい感じの緊急地震速報が流れてきました。
そして揺れが徐々に大きくなり、棚の上のものが落下してきて、「これは結構マズイかも・・・」と感じさせられます。
札幌市内は震度5程度でしたが、マンションが古い耐震構造だったために、さらに大きく、時間も長く揺れていました。
それからリビングに移動し、家族の安否や部屋の状況を確認します。
小さな棚が倒れたりはしていましたが、大きな被害はなく、とりあえず一安心です。
しかし、いつ余震があるかとビクビクしていたところ、部屋の電気が消えてしまいました。
一時的な停電だと思い、携帯ラジオでニュースを聞いていると、事態はかなり深刻であることが分かりました。
このままでは断水の恐れもあるため、急いで水のシャワーを浴び、風呂に水を溜めました。
幸い、私の階は水量が弱まったものの、完全に断水になることはなく、再び一安心。
ところが、新しい情報によると、停電は1週間以上続く可能性もあるとのこと。
なぜそのような状況に陥っているのか分からないまま、徐々に外が明るくなり、事の重大さを思い知らされることになります。
停電の影響
とりあえず、水や食料などを確保するために、買い出しに行こうと部屋を出ました。
当然のようにエレベーターを使用するつもりでしたが、停電だということをすっかり忘れていました。
しょうがないので階段を歩いて下りていきます。
そして近所のスーパーに向かいましたが、朝7時にもかかわらず、すでに長蛇の列が出来ていました。
我々が並んだ後にも、続々と人が並び、その列はどんどんと伸びていきます。
なかなか列は進まず、買い物を終えることができるのに3時間以上かかりました。
その後も列は途絶えることなく、夕方くらいまで続いていました。
買い物を終え、マンションに戻ってからがまた地獄です。
大量の荷物を階段で運ばなければならず、途中で休みながら何とか部屋にたどり着きました。
今回の停電で一番きつかったのが、エレベーターが使えないことでした。
とりあえず一休みした後に、職場に向かうことにします。
部屋を出て、再び階段を下りて車に乗り込みました。
さいわい私の車は平置きの駐車場だったのですが、タワー型の駐車場を利用している住民は、車も使えなかったはずです。
最近はタワー型の駐車場の維持費なども問題になり、新築のマンションでは、その数が減りつつありますが、マンション選びの基準には非常に大きな要因だと感じさせられました。
そして車を走らせることになりますが、信号が点灯していない・・・
しかし、ドライバー同士が譲り合い、大きな混乱もなく車を走らせることが出来ました。
途中にあるコンビニやガソリンスタンドは長蛇の列になっていました。
無事に職場に到着したものの、こちらは停電に加えて断水にもなっていました。
完全にお手上げ状態のため、シャッターに張り紙をして帰宅することになります。
マンションに戻ったものの停電は続いており、部屋の中が徐々に暗くなっていきました。
懐中電灯の明かりを頼りに夕食を済ませましたが、パソコンやスマホが使えないため、本当に何もやることがないことに驚かされました。
あきらめて、その日は早めに就寝することになります。
地震発生の翌日
あまり熟睡できないまま翌朝を迎えます。
電気のスイッチをつけますが、停電はまだ続いていました。
諦めつつ、スーパーに買い出しに行く準備をします。
すると7時20分くらいに、突然電気が回復してくれました。
これほど嬉しいと感じるとは思わず、電気のありがたみを改めて痛感させされました。
そしてスーパーへ向かうために部屋を出ましたが、エレベーターは停止中のままでした。
買い物を終え、再び地獄の階段上り・・・
体力を使い果たしましたが、一応職場に向かうことにしました。
その日もJRや市電はストップしており、タクシーも全然いませんでした。
途中のコンビニなどお店は、閉店の貼り紙がされており、物流が完全にストップしているということが分かります。
職場に到着しましたが、各方面に問い合わせや連絡を行い、その日も休みにすることにして、午前中で帰ることにしました。
しかし、ガソリンが不安だったので、いつものガソリンスタンドに向かったのですが、そこは緊急車両指定になっており、あきらめてほかのガソリンスタンドを探します。
そもそもやっているところが少なく、諦めて帰ろうと思ったところ、本当に偶然なのですが、反対車線側に長蛇の列になっているガソリンスタンドを発見!
なかなかUターンできずに焦りましたが、何とかその長蛇の列に並ぶことが出来ました。
相当時間がかかりそうだと思いましたが、意外にすんなりとガソリンを満タンにすることが出来、これでしばらくは心配なことが無くなり、安心して帰宅しました。
その翌日以降からは、徐々に物流も回復し、日常の生活に戻ってきました。
停電や断水に対する備え
東日本大震災を受けて、ある程度防災グッズを買い揃えていたのですが、期限切れのものも多くあり、定期的なチェックが必要だと再認識させられました。
まず絶対に必要なものは飲料水ですね。
そして、何を使うにしても、電池が無いとダメだということも分かりました。
懐中電灯、携帯テレビ・ラジオ、スマホの電池式充電器は電池が無いと何の役にも立ちません。
そしてカセットコンロとガスボンベも重要です。
また、食料に関しても、停電時でも食べられるレトルト食品や缶詰、カップラーメンあたりは備えておきたいところです。
あとは、常備薬、トイレットペーパー、簡易トイレ、リュックサック、軍手などもあるに越したことはありません。
とはいえ、マンションなどの居住スペースにも限界がありますが、1週間分くらいの生活用品は必要になってきます。
そして北海道では命にかかわる真冬の備えも重要になってきます。
北海道胆振東部地震は真冬を迎える前の9月に発生したのですが、それでも日頃からの備えの大切さを思い知らされました。
もし真冬に地震が発生し、停電になったことを考えるとゾッとします。
そのためには、真冬用の備えも別に必要になってきます。
一軒家であれば、停電になっても使用できる、灯油ストーブがあります。
しかし、マンションでは灯油ストーブは禁止されているところが多いのではないでしょうか。
そこで活躍するのが、ガスボンベ式のストーブです。
我が家でも昨年の冬が来る前に、2台購入し、ガスボンベも100本ほど準備しました。
さいわい、それを使用することはまだありませんが、停電の時にはその威力を発揮してくれるのではないでしょうか。
とはいえ、ガスボンベも経年劣化してしまうので、順次入れ替えが必要ですね。
おわりに
防災の備えには、本当にキリがありませんが、できる限りのことを準備しておくことが必要であることを思い知らされました。
時間の経過と共に、その警戒心が薄れてしまうのも問題なので、常に防災に関しては意識しておくべきですね。
これからまた、北海道には厳しい冬が訪れようとしています。
まずは、真冬の準備をしっかりと行い、そのうえで、防災対策にも念には念に入れておくことが必要となってきます。
また、避難場所の確認も必要なので、ハザードマップなどにも目を通しておいてくださいね。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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