GoToトラベルキャンペーンに関しては、東京都での新規感染者の急増を受け、全国的に中止を求める声が高まっていました。
しかしながら、業界団体からはGoToトラベルキャンペーンを推し進める要望の声が強かったのです。
結果的には、その両方の声の間を取って、東京都のみを対象外にするということを急遽決定させましたよね。
あまりにも急な出来事だったために、政府の対応は今でも右往左往している状況です。
GoToトラベル予約済みの旅行に関しては、補償しないとの声明を発表していましたが、その線引きがイマイチ分かりづらい ですよね。
そこで今回は、GoToトラベル予約済みの旅行の補償の詳細や不正発覚の場合について調べていきたいと思います。
もくじ
そもそものGoToトラベの目的と実施時期
政府は感染の第1波がピークの時期を迎えていた2020年4月7日に、「Go To キャンペーン」という政策を打ち出しました。
参考記事:GoToキャンペーンとは?いつから?夏休みの国内旅行に使えるの?
新型コロナウィルスの影響により、大打撃を受けた日本経済の立て直しを図るのが主な目的だったのです。
「GoToトラベル」は「GoToキャンペーン」の中の1つの事業として、旅行や観光をうながし、地域経済を盛り上げるものでした。
さらには、長期にわたる自粛生活を強いられてきた国民に対して、リフレッシュしてもらう意味もあります。
そして、感染が収束したとは言い難い地域もありましたが、5月下旬には全国的に緊急事態宣言が解除されました。
その後も休業要請が段階的に解除され、ほぼ日常の生活に戻りましたよね。
また、新規感染者数についても、ある程度の低い数字が続いていまいした。
それを受けて、政府は7月に入り、少し前倒しで「GoToトラベル」を実施することになります。
ところが、東京都内では新規感染者数が急増し、過去最高の数字を叩き出してしまうことになりました。
検査数が大幅に増えたとはいえ、さすがにその数字は日本国中に大きな衝撃を与えることになります。
さらには、首都圏や関西圏をはじめ、全国的にもクラスターが発生し、完全に感染の第2波が始まってしまいました。
このような状況いおいては、感染が収束している状況であるとはいえず、「GoToトラベル」を実施する時期ではなくなりましたよね。
そこで打ち出されたのが、「東京都のみを対象外」という愚策ともいえる政府の方針です。
結局はその方針が、政府自身を苦しめる結果となっているのではないでしょうか・・・
GoToトラベル予約済みの補償について
「東京都のみを対象外」とした「GoToトラベル」に関しては、地方の人にとっては安心材料となったはずです。
しかし、時間が経つにつれて、その内容をよく見てみると、あまり良く理解出来ません。
しかも、「東京都のみを対象外」と発表した後にも、政府の意見が少しずつ変わっています。
今後もその内容に関しては、変わる可能性がありますが、現時点での内容をまとめてみますね。
※追記 7月20日
政府は、予約済みの旅行代金のキャンセル料の全額を、国が肩代わりして補償する方針であることを発表しました。 当然のことと言えば当然なのですが、いまさら感がぬぐい切れませんね。 今後も様々な方針転換を迫られるのではないでしょうか・・・ |
東京都を目的とした旅行など
政府が当初から言っていたのは、「GoToトラベル」を利用した都内への旅行の予約済み分と東京都在住者に対しては、補償対象から除外するというものでした。
東京都在住に関しては、チェックイン時などに身分証明書などで確認するそうです。
つまりは、住民票が基準となりますが、住民票が都内にありながら、ほかの地域に在住している人もいますよね。
逆に都外に住民票を持ちながら、都内に在住している人も多いと思います。
他にも様々な例外があると思いますが、その辺の具体的な線引きに関しては、今のところ政府からの説明はありません。
そして、身分の確認に関しては、宿泊施設が一人一人に行わなければならず、チェックイン時の手続きが煩雑になってしまいます。
仮にそこで、東京都在住者がいた場合には、揉め事が発生するのではないでしょうか。
今回の政府の決定に関しては、すべてが国民に丸投げ状態なので、現場の混乱を招くことを、全く考えていないということが分かります。
今に始まったことではないのですけどね・・・
目的地は都外だが都内に宿泊
例えば、都外の在住者が千葉県浦安市ある東京ディズニーリゾートを旅行の目的にする場合においても、都内の宿泊施設を利用する場合には、補償の対象外となります。
それが初めから分かっていれば、都外の宿泊施設を利用しますよね。
都外に宿泊し、都内のツアーに参加
例えば、神奈川県内の宿泊施設を利用し、都内を巡るツアーに参加する場合においても、補償の対象外となります。
さすがにこのパターンに関しては理解不能です・・・
要は都内には一切、足を踏み入れるなということですよね。
都内を通過する旅行
例えば、北海道在住の人が九州を目的に旅行する場合には、その多くの人が羽田空港(東京都大田区)を経由して目的地に行きます。
また、埼玉県在住の人が東京駅を利用して都外を目的に旅行する場合もありますよね。
以上のようなケースでは、補助の対象に含まれるそうです。
しかしここまでの混乱を招いている状況では、東京都を通過するだけでも控えるという気持ちが強くなる人が増えるのではないでしょうか。
GoToトラベルの不正発覚や再検討は?
「GoToトラベル」に関しては、政府が新たな考えを示しました。
「若者の団体旅行や重症化しやすい高齢者の団体旅行などは控えて欲しい」と要望を出しています。
これもまた非常に曖昧な表現ですよね。
若者や高齢者とは、何をもって判断するのでしょうか。
いずれにしましても、今回の「GoToトラベル」の内容には抜け穴が多過ぎるとともに、国民への周知する時間があまりにも短すぎます。
国民の十分な理解を得ないまま、「GoToトラベル」を7月22日から実施し、不正が発覚した場合には、違反者に返金させるそうですよ。
おそらくは違反者を見つけ出すという労力は残されていないはずなので、取りあえず言っているだけだとは思いますが・・・
そして今回の決定は、国土交通省や東京都知事にも知らせていない、政府主導の強行的なものでした。
そのため、全国の知事や多くの国民からは不満が噴出しています。
今となっては、感染は確実に全国に波及しており、「GoTo hell」・「GoTo コロナまき散らし」・「GoTo 集中治療室」・「Goto トラブル」などと揶揄されている始末です。
せめて、感染拡大していない同一地域内だけを対象地域にするべきだという意見もあります。
再検討するにしても、もう残された時間はありません。
仮に「GoToトラベル」を完全に中止にしたとしても、準備をしている人たちに大混乱を招いてしまいます。
ただでさえ、現場では大混乱を招いているのですけどね。
どうせ同じ大混乱を招くのであれば、完全に中止にした方が、スッキリと収まるのではないでしょうか。
おわりに
北海道をはじめとする地方においては、観光業で成り立っている部分も多くあり、簡単に中止にするということは言えません。
とはいえ、感染を全国各地に拡大し、医療体制の脆弱な地方ほど、その後のことを考えると医療崩壊を招くリスクが高くなります。
優柔不断な政府に対しては憤りを感じている人も多いのではないでしょうか。
そのような憤りを払拭するためには、「GoToキャンペーン」の予算を旅行・観光業界に対して、全額までとは言わないまでも、ある程度補償すべきだと思います。
そして感染が本当に終息してから、改めて「Gotoキャンペーン」を実施しても、長い目で見れば決して遅く無いのではないでしょうか。
とりあえずは、来週から始まる「Gotoトラベル」に関しては、一度白紙に戻してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
オススメ記事:GoToトラベルキャンペーンで東京都が対象外に!北海道は大丈夫なの?
オススメ記事:GoToキャンペーン中止を求める署名が急増!どのサイトで署名できるの?
オススメ記事:GoToキャンペーンが7月に実施!その詳細は?換金は出来ないの?
コメントを残す